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笑うことと笑われることと徳川埋蔵金


完全にタイミングを外してしまっているが、先日C・ロナウドが来日した。C・ロナウドについては詳しい説明は必要ないと思うが、簡単に言うと、運動神経抜群でイケメンでしかもそれがマネーに結びついているということで世界中の男性の怨嗟の念を一身に集めているポルトガルフットボールプレーヤーである。


今回の来日の際に、少年に対するロナウドの対応がイケメンだったというニュースが出ていた。例えば→http://www.huffingtonpost.jp/2014/07/24/cr7-you-are-the-man_n_5619446.html


詳しくはリンク先を見ていただければよいのですが、「事件」はスポンサー主催のイベントでファンからの質問にロナウドが直接答えるというコーナーで起きました。この質問コーナーにひとりの少年が登場して、この日のために頑張って練習したたどたどしいポルドガル語でロナウドに質問を始めました。すると会場からは笑いが起きるのですが、それに対してロナウドが「なぜ笑うんだ。とっても上手なポルトガル語じゃないか」と言って少年をフォローしたというものです。これについてはこの時の様子を映した動画があるので、その場の雰囲気がなんとなく分かります(少年が出てくるのは6分から7分あたりだったと思います)。→https://www.youtube.com/watch?v=HNAL82nNf-E



なんらかの未熟さに対する笑いというものには、もちろん嘲りの意味での笑いというのもあるわけですが、未熟さが生み出す微笑ましさみたいなものに対する笑いもあると思います。動画を見ただけでは、その場の雰囲気は完全にはつかめませんでしたが、今回の笑いの中にも前者の笑いと後者の笑いが混じっていたようにも聞こえました。ただ実際のところ、あの場面での笑いがどういう心持ちから生じた笑いなのかを識別するのは非常に難しいわけです。しかし少なくともクリロナは「彼のことを笑うべきではない」と感じたわけです。これは笑いについての文化的相違みたいなものも絡んでくるのかもしれませんので、そういった要素も考慮すると思ったより複雑な話なのかもしれません。いずれにしてもクリロナさんのあの対応は、クリロナさんの母国語であるポルトガル語で頑張って質問した少年を勇気づけたという点でかっこよかったと思います。


前置きが長くなってしまいましたが、今回はこの件を枕に、笑いについての個人的な体験から生じた疑問を思い出したのでそれについて書いてみようと思います。その疑問というのは、子どもは何歳くらいから「微笑ましさに対する笑い」というものを理解するのかということでした。ここからは個人的な経験になりますが、こどもが保育園に通っている頃、こどもが真面目に歌を歌った時などに、私の母などが孫の懸命さとたどたどしさとのギャップを可愛く感じたためだと思うのですが、思わず笑ってしまうということがありました。そうするとこどもは、必ずと言っていいほど、「自分が一生懸命やっているのになぜバカにするのか」というようなニュアンスで抗議の声をあげるのでした。そのたびにおばあちゃんは馬鹿にして笑ったわけじゃないんだよと言ってなだめるわけですが、どうもじゅうぶんには理解できていないようでした。


つまり少なくとも保育園くらいの年齢では「微笑ましさに対する笑い」というようなものを理解するのは難しそうなわけですが、じゃあ一体何歳くらいになると理解できるようになるものなのでしょうか。自分のこどもを見ていると小学校の低学年くらいでも馬鹿にされたと感じることのほうが多いような気がします。クリロナに質問したあの少年は中学生くらいでしょうか。彼はあの場での笑いをどのように受け取ったのでしょうか。


今回は調査資金が不足していたため、ひとり知恵袋のような形で終わってしまいますが、徳川埋蔵金を掘り当てたあかつきにはこうした疑問に答えをだせるのではないかと思っています。最後になりましたが、クリロナさんの英語もじゅうぶん下手なのに自信満々なところも是非見習いたいものですし、なぜあの場に賀来千香子さんがいたのかも是非知りたいものです。



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