「新島ジョジョの奇妙な冒険がまったく始まりそうにないたった777個の理由」『八重の桜』第十九回レビュー

タイトル意味不明。


1867(慶応3)年、慶喜(小泉孝太郎)は徳川家の存亡を賭け、大政奉還を決意する。徳川体制維持のため必死に戦ってきた会津藩士は納得いかないが、会津藩松平容保慶喜に従うというから仕方がねえ。


会津では八重が少年たちに鉄砲の指導をしているが、邪魔だからという理由で少年の前髪を切ってしまい、風吹ジュンに猛烈に怒られる。


1987年10月。慶喜大政奉還を奏上する。岩倉は大久保利通にサイコロを振らせて「神武創業のはじめに戻す話。略して王政復古ぉぉぉ」などと奇声を発しノリノリであるがライオンのCMに遮られる。


大政奉還の知らせはCメールで会津の八重(綾瀬はるか)たちにも伝わるが、大政奉還と言われても今ひとつピンとこない八重。父から「幕府が政権を朝廷にお返ししたのだ」と説明されるが「では、今まではお借りしてたんだべか」と問い返す八重。朝廷と幕府の二元体制に対する風刺であろうか。とにかく、ここが今回のハイライトであった。


西田敏行の私邸を渋い家老が訪問。池中源太は会津に引き上げるべきと主張するが、家老はそうもいかないなどと煮え切らない態度で、ハマちゃんは口をあんぐり。


京都では風間杜夫西島秀俊がアッハッハアッハッハなどと言ってるが省略。


慶喜による政権返上の知らせは、会津藩士や新選組など佐幕派の面々を意気消沈させていた。都では、薩摩藩などの討幕派の面々がノリノリの風情で、新選組に絡んでくる。


薩摩藩士「ピッチャービビってるヘイヘイヘイ」
新選組 「ピッチャーとは一体なんだ?」
薩摩藩士「あばずれ女のことでごわす。ププププ」


するとそこに偶然通りかかった覚馬が体を張って間に入り一喝する。

それはピッチャーじゃない! ビッチや!


正直に言うとこの辺りはよく覚えていない。ただまあその場はなんとかおさまる。


蘭学所に帰ると門弟から来客を告げられる。門弟らは「先生もこの大変な時期に羽賀研二でもあるまいしププププ」など呟きながらニヤニヤしている。覚馬が部屋に入るとそこには美しい娘がいた。聞くと、名を小田時栄という。遠山の金さんの世を忍ぶ仮の姿である大垣屋が、視力が低下してきた覚馬の身の回りの世話をさせるために遣わしたという。ハセキョーもおるから困ったのおと覚馬がニヤニヤしながらブツブツつぶやいていると、突然、浪人風情の賊が乱入してくる。実際には覚馬はニヤニヤもしていないしブツブツつぶやきしていないのだが、こちらにはじちらの事情があるので仕方がない。それはそれとして、いきなり剣を抜くふたりの乱入者。「タイガージェットシンかお前は!」と突っ込む覚馬だが、いかんせん視力が低下し相手の姿を捉えることもままならない。この絶体絶命のピンチに銃を持って飛び込んできたのはさきほどの時栄だった。深作欣二監督なら、ここで時栄に銃をぶっぱなさせて賊を血祭りにあげるところだが、そこはやはり天下のNHKであった。銃に恐れをなした賊が尻尾を巻いて逃げていった。


ここでいったん会津に戻ると、またしても綾瀬はるか対黒木メイサの薙刀対決である。なんなんや毎回毎回。黒木メイサは、薙刀の勝負をしては、今日は私の勝ちだの、次はあなたの負けだの言って帰って行くだけという薙刀専門の友情出演である。ちなもに今回は綾瀬はるかの勝ちであった。


1867年11月。薩摩が上洛。御所は薩長が取り仕切り、会津は締め出されてしまう。また、朝議で長州藩主親子の復権が決まった。いよいよ倒幕派が勢いを増してきた。その後、謹慎を解かれた岩倉らによって王政復古が宣言され、幕府は廃絶。


新政府の最初の会議が行われ徳川家の処遇が話し合われる。山内容堂松平春嶽らは徳川への厳罰に反対するが、結局、西郷の「殺すぞボケ」の一言で徳川に厳しい処遇が決まる。会津藩士はおさまらないが、慶喜は容保を連れ、とっとと大坂へ下ろうとする。


会津では雪が降り始めていた。