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『八重の桜』レビュー 第十回「同志社大学の逆襲」

京都が舞台の中心になってからというもの、主役の八重はほとんど出ないし、新島襄にいたっては第二回放送分でちょろっと出てきて豚の絵を描いて元水球日本代表の西郷隆盛に褒められただけというTBSのボクシング中継のような詐欺的展開になっており、「TBSのボクシング中継のような展開」というのが何を意味するのかという問題をはらみつつも、ネット上では新島襄死亡説が出るなど不穏な空気が流れておったわけです。


そうなりますと大河ファンとしても新島襄死亡説に依拠して今後あるべき展開を考えていくという話になり、こうなったらキャストに劇団四季でも入れてミュージカル大河にするしかないという意見が大勢を占めるところとなり、さらにストーリー的にも、新島襄が既に死んでいるということであるならば、八重を福沢諭吉と結婚させて、まずは大隈重信を西洋銃で暗殺し、赤門に火を放って慶応一極支配体制を確立させた上で、渡米してJFKジョン・レノンも暗殺するという暗殺ミュージカルというジャンルを確立する以外に大河を救う方法はないというところまで追いつめられたというのが前回放送分までの状況になります。



一方、政治的には、基本的な構図として急進尊王攘夷派と公武合体派の対立があって、京都がその対立の中心地となっていて、京都守護職の会津はてんやわんやとなっているわけですね。


前回までに急進尊王攘夷派の長州は、会津によって京都から追い出されてしまうわけですが、急進尊攘派の志士達は簡単には引き下がらないので、不穏な状況が続いているわけです。で、会津としては天皇からも頼りにされるし、もちろん徳川一門であるので否応なく公武合体派にロックオンされていて、徳川慶喜とかにいいようにあしらわれて、なぜだか対立の矢面に立たされて尊王攘夷派の激しい怒りと恨みを買うというようなわけで、故郷から遠く離れた京都の地でなにやってんだみたいな意識もあって、まあ単独ではあまり事を荒立てたくないという空気もあるわけですね。


ところが、会津がなるべく穏便にと思っていても、傘下においた新撰組にしたら「オンビン? なにそれ燃えないゴミ?」みたいな意識でいますから、会津のそんな空気を読むはずもなく、ドラゴンアッシュまで勢力下において大暴走。ついには、潜伏する急進尊攘派の志士たちを切って切って切りまくって、縄で縛って縛って縛りまくるという、いわゆる壇蜜事件、じゃなくて池田屋事件を起こします(でもミッチー扮する桂小五郎はうまいこと逃げて金麦を美味しく飲んでいました)。


そうするともう長州は後には引けなくなりますから、大挙して京都に上ってくることになるわけですが、こうなってみると命がけで京都を守ろうね♡とか言ってた自己中慶喜なんかは、会津の責任だからなんとかしてねと言い残してとんづらしてしまって会津がまたしても矢面に立たされるという状況になってきました。


そしたらまた八重さんの出る幕がないじゃない、ということでマックスファクターがクレームをつけてきたのかどうかは分かりませんが、なんか無理やり高木時尾役の貫地谷しほりさんと日向ユキ役の剛力さんを交えてちょっとしたミニコントみたいなことすると貫地谷さんの演技力が際立ってしまったり、八重の縁談話が出るんだけど八重のヒゲダンスでおじゃんになったり、八重と川崎尚之助がまたちょっといい雰囲気になってもう何週間この状況が続いとんねんみたいな感じになったりはするわけです。ですけどこれだとやはりちょっとインパクトに欠けちゃっていて、だったらもう来週からは日曜ビッグバラエティでも観るかという雰囲気になって今週も終わってしまうかと思ったそのときです。


新島襄キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!


若干ドリフのコソ泥ミニコント風な登場ではあったものの、ドーパミンが脳内に横溢して完全に我を失った同志社大学関係者の前ではそういった負の側面も目に入らず、ただただ歓喜の涙涙で第十回目が終了しました。龍谷大学関係者の無念は想像するにあまりありますが、致し方ありません。南無阿弥陀。