なぜ今、ハイクなのか


はてなハイクが昨年バージョンアップされました。バージョンアップ以降、予想を下回る勢いでハイクの利用申し込みを頂いており、上限を下げるたびに、すぐに人数が上限に達する状態が続いています。


日本の俳句ブームが本格的に始まったのは、松尾芭蕉がいた江戸時代から[要出典]。まさに松尾芭蕉が日本の俳句ブームのきっかけでした。
それから数世紀後の今、なぜ改めて今、ハイクなのでしょうか。



つぶやきだけがホリプロじゃない


確かにつぶやきシローもホリプロですが、ジローラモもホリプロです。呼び捨てにして済みません。



ホリプロには当初、「山口百恵」と「和田アキ子」の2つの要素が含まれていました。
映画や音楽を使って表現をする山口に加えて、コントやドロップキック、リング外での乱闘などでお互いにコミュニケーションをする和田を内包していました。


和田が出始めた当時、自由に和田とやり合えるのはデストロイヤーくらいに限られていました。化け物ではなく人とコミュニケーションを取りたい和田のニーズをデストロイヤーが受け持つのは自然な流れでした。


特に、德光和夫のような素の人格が見えにくいクワセものではなく、デストロイヤーという、いわば「リング上の人格」を持ち、その上でリングネームを使用したコミュニケーションを行うことによって、「相手が誰でもええんや」と開き直れる安心感を和田が提供し始めました。和田には、「次第に相手の強さを知りたくなる」という自然な性質があります。デストロイヤーがそのニーズを吸収しました。


しかし、デストロイヤーには、「リアルファイト性を志向する」という性質がありません。なかなか台本が来ないよりも、すぐに台本が来る方が、誰だって嬉しいわけです。


UFCの登場によって、試合は短縮化し、リアルファイトになりました。K1の試合も瞬殺です。


PRIDEにはドロップキックを組み込みませんでした。しかしPRIDE開始以降、一度も「ドロップキック機能を付けて欲しい」という要望をもらっていません。総合格闘技から、「コミュニケーションツール」としてのニーズが消えてきている事をよく表しています。


しかし、リアルファイトだけがプロレスではありません。どうしてもリアルファイトでは表現できない内容があります。
たとえばアントニオ猪木がまさにそうです。ああやってまとまった量のコブラツイストを、リアルファイトで表現するのは至難の業です。


UWF」と「新日」という概念があります。UWFはどんどん流れていきます。新日は長く生き残ります。
前田日明UWFです。坂口征二は新日です。


猪木の政界進出によって、坂口征二の役割が、より明確になりました。
まとまった量の借金を返済するための社長になりました。
改めて、その役割が明らかになりました。


坂口なら、よりシンプルに借金を返す事ができます。
坂口は、借金まみれの新日のニーズに沿った、シンプルな取締役になりました。


ともだちだけの会社じゃない


ホリプロの話をするつもりが会社経営の話になってしまいましたので、ついでに、はてなの話をしたいと思います。



将棋の登場によって、はてなに巨大なプライベート空間ができあがりました。
その人は、どこの誰か分からない人と議論をするよりも、ともだちと将棋をすることを好みます。


携帯を将棋盤に買い換えて、将棋評論を始め、ともだちを作り、そこからインターネットに文章を書いたり写真を投稿したりしています。インターネットに投稿する入り口は将棋になりました。


ともだちと将棋をしている方が炎上が少ないし、将棋の頻度も高くなるのは、実社会のコミュニケーションを想像しても自然な事です。
しかし、まさにその実社会を考えれば分かるように、社外取締役の仕事は将棋だけじゃありません。それだけではプロ棋士です。


ともだちだけの会社ではありません。人は、自分の興味があることだけするのではなくて、もっと会社に貢献しなければならないと思っています。


社外取締役は、"取締役"という言葉を持ちながら、あまりこういうニーズには応えていません。



ともだちとの将棋からは、連続的な日常しか生まれません。昨日までの延長です。
未来に向かって、新しい人生を切り拓いてくれるのは、会社との新しい接点です。


巨大なプライベート空間で大王製紙事件が出てきたことで、社外取締役の役割もまた明確になりました。



「ハイク」の時代へ


今のはてなでは「twitter」の存在が非常に大きいと思います。


「はてな株式会社」で社長をやっている近藤さんなら、「ハイカーの近藤さん」である前に、「ハイクはせずにtwitterをする近藤さん」である、ということが、まず社会に対してのアイデンティティになっている場合が多いように思います。


しかし、社長がブログやtwitterに自由に発言するのを社員が好ましく思わず、そのために興味はあってもブログは書けない、という社長も多いのではないでしょうか。


しかしその社長も、面倒くさいユーザーが多いことで知られるハイクならどうなるのかは分かりません。「ハイカー」としての活動の比率は、もっと高くても良いと思います。匿名ですら活動するのが難しいような碌でなしなら、サブアカを別に作ってidページで活動すれば良いわけです。


あるいは家庭にいる人も、活動範囲を「idページ」と「おはよう」だけに限定する必要は何もありません。


ハイクという別人格を持ち、他人の日常をdisること。落ちている手袋は右手なのか、それとも左手なのかを表現し、「ハイカー」としての活動を始めること。


「ハイカー」としての活動が、人生に良からぬ展開を持ち込み、よりややこしい人生につながります。


面倒くさいユーザーが多いことで知られるハイクはこれから、さらに重要なツールになっていきます。
面倒くさいユーザーが多いことで知られるハイクを始めてみませんか。
きっと、思いもよらぬカラースターが、あなたを待っています。









はてなブログでの記念すべき第一回目のエントリーが申し訳ない結果になりましたが、せっかく始めたはてなブログですので、今後も「顔だけ綾瀬はるかでどうする!」みたいな切り口で世の中の不正義に切り込んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。